2026.09.30

繰り返す膀胱炎には「原因」があります|名古屋の泌尿器科が解説する再発のメカニズムと検査

繰り返す膀胱炎の悩みを描いたイラスト|名古屋の泌尿器科

「また膀胱炎になってしまった……」——排尿のたびにチクチクと痛む、トイレが近くなる、下腹部のなんとなく違和感。せっかく治ったと思ったのに、気づけばまた同じ症状に悩まされている。血尿が出た経験がある方や、「もう病院に行っても同じなのでは」と諦めかけている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

急性膀胱炎は、抗菌薬による治療で比較的早く症状が落ち着くことの多い疾患です。しかし何度も繰り返す膀胱炎には、治ったつもりでも残っている「原因」が潜んでいることがあります。この記事では、膀胱炎を繰り返す背景にある主な原因と、もっとも多い「残尿」のメカニズム、閉経後の女性に特有のリスク、そして原因を調べるための検査について、名古屋で泌尿器科をお探しの方に向けて順を追ってご説明します。

1.膀胱炎を繰り返すのには「原因」があります

膀胱炎は、尿道から侵入した細菌が膀胱の中で増えることで起こります。疲労や睡眠不足などで体の防御力が下がったタイミングで発症することは誰にでもありますが、「半年以内に2回以上」「1年間に3回以上」のように発症を繰り返す場合、偶然ではなく原因が背景にあることを疑って精査します。

主な原因は、次の4つに分けて考えることができます。

  • 尿が残っている(残尿)……尿が膀胱に残ると、その尿を栄養に細菌が増えやすくなり、再発の原因になります。
  • 細菌が入りやすい……女性ホルモンの低下や生活習慣などで、細菌が体に入りやすい状態になっています。
  • 結石などの病気……尿路結石などが隠れていると、菌が石の隙間に潜んで治りにくく、再発しやすくなります。
  • 糖尿病などの基礎疾患……糖尿病などの病気があると、尿中の糖分や免疫の低下によって細菌が増えやすくなります。

「抗菌薬を飲めば治る」と思われがちな膀胱炎ですが、こうした原因が残ったままでは、抗菌薬でいったん細菌を抑えても、時間が経つとまた増えて再発してしまいます。繰り返す膀胱炎の治療で大切なのは、症状を鎮めることと、再発の原因を取り除くことをセットで進めることなのです。

2.一番多い原因は「残尿」

繰り返す膀胱炎の原因として、もっとも多いのが「残尿」です。排尿のたびに膀胱の中に尿がわずかに残ると、その尿を栄養に細菌が繁殖し、膀胱炎を起こしやすくなります。

残尿を引き起こす主な病気には、次のようなものがあります。

① 前立腺肥大症(男性)

前立腺が大きくなり、尿道を圧迫することで尿が出にくくなります。男性が膀胱炎を繰り返す場合、まずこの前立腺肥大症の有無を必ず確認します。

② 過活動膀胱

膀胱が過敏になり、うまく尿をためたり出し切ったりすることができません。急に尿がしたくなる「切迫感」や頻尿をともなうこともあります。

③ 神経因性膀胱

脳梗塞や糖尿病などに伴う神経の病気や障害により、膀胱の動きがうまくコントロールできず、尿を出し切れなくなることがあります。

④ 骨盤臓器脱(女性)

出産や加齢などにより膀胱や子宮が本来の位置より下がると、尿が出にくくなったり残りやすくなったりします。

このほか、便秘で直腸が膀胱を圧迫しているケースや、膀胱の出口が硬くなっているケースなどもあります。残尿は自覚症状が乏しいのが難しいところですが、「排尿後に違和感が残る」「尿の線が細い」「おなかに力を入れないと出ない」などのサインがある方は、一度泌尿器科で評価を受けてください。

3.女性は閉経後にも注意 女性ホルモンの変化も関係します

女性の場合、閉経後の女性ホルモン(エストロゲン)の低下も、膀胱炎の繰り返しに深く関係します。

閉経前は、膣や尿道のまわりに善玉菌(乳酸菌)が多く存在し、酸性に保たれた環境が病原菌の侵入を防いでいます。また、女性ホルモンの働きによって粘膜は厚く、うるおいに満ちています。

ところが閉経によりエストロゲンが減少すると、

  • 善玉菌が減り、病原菌が増えやすい環境になる
  • 膀胱や尿道の粘膜が薄く、乾燥して弱くなる

という変化が重なって、細菌が入りやすい体になっていきます。若い頃には経験しなかった膀胱炎を、閉経を境に繰り返すようになる方は少なくありません。「年齢のせいだから仕方ない」と片づける前に、一度泌尿器科にご相談ください。膣の粘膜を整える治療や漢方薬など、再発を抑えるための選択肢がある場合があります。

4.原因を調べることのメリットと、主な検査

繰り返す膀胱炎で原因を調べることには、次の3つのメリットがあります。

  • 原因に合わせた治療ができる……的確な治療で、再発を減らすことができます。
  • 合併症を予防できる……腎盂腎炎(じんうじんえん)や腎機能低下などのリスクを減らします。
  • 生活の質が向上する……「いつまた出るかわからない」という不安やストレスを減らし、快適な毎日をサポートします。

原因を調べるための主な検査は、次のとおりです。

  • 尿検査……白血球や細菌、血液の有無などを調べます。
  • 尿培養検査……原因となる細菌を特定し、効果のある抗菌薬を選びます。
  • 残尿測定……尿がきちんと出ているかを調べ、残尿の有無を確認します。
  • 超音波検査……結石や腫瘍、尿の流れの異常などを調べます。

尿培養検査は、細菌を育てて調べるため結果の判明までに数日かかることがありますが、「同じ抗菌薬を繰り返すのではなく、その方の原因菌に効く薬を選ぶ」ためには欠かせない検査です。当院の診療内容については泌尿器科の診療内容ページもあわせてご覧ください。

5.再発を減らすために、ご自身でできる工夫

治療とあわせて、日ごろのちょっとした習慣を見直すことも再発予防につながります。

  • トイレを我慢しない……尿を長時間我慢すると、膀胱内に細菌が長くとどまり、増殖しやすくなります。
  • 水分をこまめに摂る……適度な水分補給は膀胱を定期的に洗い流すことにつながります。一気に大量に飲むより、こまめに分けて摂るのがおすすめです。
  • 性生活後の排尿……性行為は膀胱炎のきっかけになりやすい行動の一つです。行動後に排尿することは予防に役立つとされます。
  • 便秘の改善……直腸に便がたまると膀胱が圧迫され、残尿の原因になることがあります。
  • 通気性の良い下着を選ぶ……デリケートゾーンが蒸れると細菌が増えやすくなります。
  • 洗いすぎに注意……石鹸でゴシゴシ洗うと常在菌のバランスが崩れ、逆に感染しやすくなることがあります。やさしく洗う程度で十分です。

ただし、血尿が出た、発熱がある、脇腹や背中が痛いという場合は、細菌が腎臓まで上って起こる「腎盂腎炎」の可能性があり、早めの受診が必要です。我慢せずにご相談ください。

6.当院での対応について

ゲートタワー黒松泌尿器科では、尿検査や超音波検査(残尿測定を含む)など、膀胱炎の原因を調べるための検査を行っています。再発を繰り返す場合には、尿培養検査の結果に基づいた抗菌薬の選定や、残尿の原因となる疾患(前立腺肥大症・過活動膀胱など)の治療を並行して進めていきます。

「1年におよそ3回以上膀胱炎になる」「抗菌薬を飲んでもすぐに再発する」「血尿があって心配」——そんな段階からでも、遠慮なくご相談ください。

7.よくあるご質問

Q. 抗菌薬を飲んだのに、すぐにまた膀胱炎になりました。薬が合わなかったのでしょうか?

A. 必ずしもそうとは限りません。残尿や結石、糖尿病などの背景があると、抗菌薬で一度抑えられても再発しやすくなります。尿培養検査で原因菌と有効な抗菌薬を確認し、背景の原因を調べることが再発防止の近道です。

Q. 何回から「再発」として精査するのですか?

A. 一般的には、半年以内に2回以上、または1年間に3回以上の発症が繰り返される場合に「再発性膀胱炎」として扱われることが多いです。ただし、1回であっても血尿や強い症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。

Q. 検査にはどのくらい時間がかかりますか?

A. 尿検査・残尿測定・超音波検査は当日に実施できます。尿培養検査は細菌を育てて調べる検査のため、結果の判明までに数日程度かかります。検査は短時間で終わりますので、お仕事帰りやお買い物ついでにもお立ち寄りいただけます。

Q. 閉経後に膀胱炎を繰り返すようになりました。もう仕方ないのでしょうか?

A. 諦める必要はありません。女性ホルモンの低下による局所の変化は、治療やケアでフォローできる場合があります。まずは一度ご相談ください。

8.名古屋駅直結の泌尿器科なら「ゲートタワー黒松泌尿器科」へ

「また膀胱炎かも」と感じたとき、つい我慢して様子を見てしまいがちですが、繰り返す膀胱炎は原因さえわかれば、再発を減らせる可能性があります。

当院は、名古屋市中村区・JRゲートタワー26階にある泌尿器科クリニックです。名古屋駅直結の好アクセスなので、市内はもちろん、お仕事やご帰宅の途中にも通院していただきやすい環境です。

  • 日本泌尿器科学会 専門医・指導医である院長が診療を担当します
  • 尿検査・超音波検査(残尿測定を含む)など、膀胱炎の原因を調べるための検査に対応します
  • 症状や検査結果に応じて、再発を抑えるための治療方針を一緒に決めます
  • 名古屋駅直結。WEBから24時間ご予約いただけます

「もう病院に行っても同じなのでは」——その思いを抱えたまま悩み続ける前に、まずは一度ご相談ください。

監修:ゲートタワー黒松泌尿器科 院長 黒松 功
(日本泌尿器科学会 専門医・指導医/医学博士/第4回日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会イノベーションアワード受賞)
院長プロフィールはこちら

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。症状や治療方針は個人差がありますので、詳しくは診察時にご相談ください。

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