2026.08.28

「痛くないから⼤丈夫」ではありません|⾎尿の原因と検査

名古屋の泌尿器科が解説する血尿の原因と検査

健康診断で、こう言われたことはありませんか。

「尿に血が混じっています」

痛みも何もない。トイレの様子もいつもと変わらない。だから「きっと大丈夫」と、結果を引き出しにしまい込んでいる方は、少なくありません。

けれど泌尿器科の立場から、はっきりお伝えしたいことがあります。

痛みのない血尿こそ、注意が必要です。

この記事では、血尿とは何か、何が原因として考えられるか、そして泌尿器科でどのような検査を行うのかを、順を追ってご説明します。

 

【結論:尿潜血を指摘されたら、自己判断せず検査を】

  • 痛みがある血尿より、痛みのない血尿のほうが、重い病気が隠れている可能性が高いとされています
  • 見た目で赤くなくても、尿検査で「潜血」として初めて見つかる血尿もあります
  • 原因は膀胱炎のような身近なものから、腎臓の病気、尿路のがんまで幅広く、症状だけでは絞り込めません
  • 検査は尿検査・超音波検査が中心で、体への負担は大きくありません

「痛くないから」を理由に先送りにせず、一度、原因を確認することをおすすめします。

 

1.「尿に血が混じっています」とはどういう状態でしょうか

血尿とは、文字どおり尿に血液が混じっている状態を指します。ただし、その現れ方には大きく2つのパターンがあります。

目で見てわかる血尿(肉眼的血尿)

尿そのものが赤色や茶褐色に変わり、見た瞬間に「おかしい」とわかるものです。量の多い出血がある場合に起こります。

見た目ではわからない血尿(顕微鏡的血尿・尿潜血)

尿の色は普段とまったく変わらないのに、尿検査の試験紙や顕微鏡検査で、初めて血液の混入がわかるタイプです。健康診断で「尿潜血(+)」と指摘されるのは、こちらのケースがほとんどです。

赤血球が尿に混じっているかどうかは、こうした検査でなければ判別できません。「見た目が普通だから問題ない」とは言えない、というのが血尿の厄介なところです。

泌尿器科で扱うそのほかの症状については、泌尿器科の診療内容ページもあわせてご覧ください。

 

2.なぜ尿に血が混じるのか|原因はさまざまです

血尿の原因は一つではありません。尿の通り道のどこで出血が起きているかによって、考えられる病気が変わってきます。

原因 出血のしくみ 主な症状
膀胱炎 細菌感染などで膀胱に炎症が起こり、粘膜が傷つくことで血が出ます 排尿時の痛み、頻尿、残尿感、下腹部の違和感
尿路結石 結石が尿の通り道をこすり、粘膜を傷つけて血が出ます 急な腰や脇腹の痛み、血尿、吐き気・嘔吐
腎臓の病気 腎炎などで腎臓のフィルター(糸球体)が傷つき、血液が尿に混じります むくみ、高血圧、たんぱく尿
尿路のがん 膀胱・腎臓・尿管などにできた腫瘍が血管を傷つけ、血が出ます 痛みのない血尿が多い、排尿の回数が増える、排尿時の違和感

この4つの中で、もっとも見過ごされやすいのが「尿路のがん」です。

膀胱炎や尿路結石は、痛みや発熱といった自覚症状を伴うことが多いため、比較的早く受診につながります。一方で、尿路のがんによる血尿は、痛みを伴わないことが多いという特徴があります。「痛くないから様子を見よう」という判断が、結果として発見を遅らせてしまうことがあるのです。

 

3.「痛くない血尿」がなぜ危険信号なのか

痛みは、体が発する「異常のサイン」です。逆に言えば、痛みがないと、私たちは異常に気づきにくくなります。

膀胱炎や尿路結石であれば、排尿時の痛みや強い腰痛が「受診しなければ」という後押しになります。しかし、無症候性の血尿(痛みなどの症状を伴わない血尿)の場合、その後押しがありません。健康診断で指摘されなければ、気づかないまま時間が過ぎてしまうことも十分に考えられます。

膀胱がんをはじめとする尿路のがんは、血尿以外に目立った症状がないまま進行することがあるため、この「痛みのなさ」こそが、受診を先延ばしにする最大の落とし穴になります。

【こんなときは、痛みがなくても一度ご相談ください】

  • 健康診断で「尿に血が混じっています」と言われた
  • 尿が赤い、茶色い
  • 尿検査で何度も「潜血(+)」を指摘されている

 

4.泌尿器科ではどんな検査をするの?

血尿の原因を調べるために、当院では次のような検査を行います。体への負担が大きい検査ではありません。

① 尿検査

尿に血液やたんぱくなどが混じっていないかを調べます。試験紙による簡易検査で、痛みはありません。

② 超音波検査

腎臓や膀胱などに、腫瘍や結石、水がたまっていないかを調べます。お腹にゼリーを塗って器具をあてるだけの検査です。

③ 必要に応じてCT・膀胱鏡

  • CT検査……尿路全体を詳しく調べます。超音波だけでは判断がつきにくい場合に検討します
  • ディスポーザブル膀胱鏡(Ambu)……膀胱の中を直接観察します。必要と判断された場合は、当日実施も可能です

症状や年齢に応じて、必要な検査を選択します。「怖い検査なのでは」と身構える方も多いのですが、多くは尿検査と超音波検査の組み合わせで、原因の見当をつけられます。当院の検査設備については設備紹介ページもご覧ください。

 

5.検査の結果、原因がわかったら

原因によって、その後の対応は異なります。

  • 膀胱炎・尿路結石が原因の場合……抗菌薬や、痛みを抑える薬、水分摂取などによる治療を行います
  • 腎臓の病気が疑われる場合……詳しい検査や、必要に応じて専門的な治療を行う医療機関と連携します
  • 尿路のがんが疑われる場合……CTや膀胱鏡などの精密検査を行い、早期の診断・治療につなげます

いずれの場合も、まず原因を特定することが、適切な対応への第一歩です。「何もなければそれで安心」という前向きな理由づけで、検査を受けていただければと思います。

 

6.よくあるご質問

Q. 尿潜血(+)でも、症状が何もありません。それでも受診すべきですか?

はい。痛みのない血尿こそ、注意が必要な場合があります。症状がなくても、一度は原因を確認されることをおすすめします。

Q. 一度だけ「潜血(+)」でした。何度も指摘されなければ大丈夫ですか?

一時的な要因(運動後など)で陽性になることもありますが、自己判断は禁物です。何度も指摘される場合はもちろん、一度だけであっても、気になる場合はご相談ください。

Q. 検査は痛いですか?

尿検査・超音波検査が中心で、痛みを伴うものではありません。CTや膀胱鏡が必要な場合も、体への負担は少ない検査です。

Q. 女性でも血尿はありますか?

はい。膀胱炎は特に女性に多くみられる疾患で、血尿を伴うことがあります。男女問わずご相談いただけます。

 

7.名古屋駅直結の泌尿器科なら「ゲートタワー黒松泌尿器科」へ

「痛くないから大丈夫」——その判断が、発見のタイミングを遅らせてしまうことがあります。

当院は、名古屋市中村区・JRゲートタワー26階にある泌尿器科クリニックです。

  • 日本泌尿器科学会 専門医・指導医である院長が診療を担当します
  • 尿検査・超音波検査を院内で実施し、その日のうちに状態を確認できます
  • 必要と判断された場合は、ディスポーザブル膀胱鏡による検査を当日実施することも可能です
  • 名古屋駅直結。WEBから24時間ご予約いただけます

健康診断の結果を引き出しにしまい込む前に、一度、当院にご相談ください。

 

監修:ゲートタワー黒松泌尿器科 院長 黒松 功
(日本泌尿器科学会 専門医・指導医/医学博士/第4回日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会イノベーションアワード受賞)
院長プロフィールはこちら

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。症状や治療方針は個人差がありますので、詳しくは診察時にご相談ください。

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